2016年7月9日土曜日

Oculus Rift 対応版セカンドライフ公式ビュアー、開発中止

セカンドライフ公式ビュアーでの Oculus Rift 対応を行なっていたプロジェクト「Oculus Rift Project Viewer」が、製品レベルに達していないということで、開発中止となってしまいました。


Oculus Rift 対応版の公式ビュアーは、2014 年 3 月に「Oculus Rift Development Kit 1」に対応した“プロジェクトビュアー”として公開されました。

プロジェクトビュアーは、開発段階の“実験的なビュアー”として先行して公開されているものです。

2014 年 10 月に、DK2 に対応したプロジェクトビュアーが公開されました。

Oculus Rift が広まってくると同時に、Oculus Rift がセカンドライフで利用出来るということも広まってきて、Oculus Rift 対応版ビュアーはプロジェクトビュアーではありましたが、注目度が高いものの一つになっていました。

Oculus Rift の製品版である「コンシューマ版(CV1)」が出荷され、その注目度はさらに高くなっていきました。


ただその一方、リンデンラボが「Project SANSAR」へと開発の主軸を移すと同時に、セカンドライフ版の Oculus Rift ビュアーの開発はなかなか進まない状況になっていました。

そのため、最新版のビュアーと Oculus Rift ビュアーの差が大きくなってしまい、実用上、問題が出てくる可能性も出てきました。


そういった状態を打開するため、今月初め、最新版の公式ビュアーをベースとして、Oculus Rift CV1 にも対応した、最新の Oculus Rift Project Viewer が公開されました。

これで、セカンドライフへの注目が一気に高まる!と期待されたのですが…、この最新版のビュアーではさまざまな問題が発生したため、ユーザーから多くの不具合の報告が寄せられました。

Testing Second Life Oculus Rift Viewer 4.1.0.313313 | Austin Tate's Blog

[#BUG-20130] [Project OculusRift] Multiple malfunctions in Project OculusRift viewer 4.1.0.317313  - Second Life Bug Tracker

こういったユーザーからのフィードバックの内容から、これ以上の継続開発は難しいとリンデンラボでは判断したそうで、フォーラム上にて Oculus Rift Project Viewer の開発中止が発表されました。

 Re: Oculus Rift - CV1 support - Page 4 - Second Life
Oculus Riftプロジェクトビュアー特徴
2013 年 3 月Oculus Rift Development Kit 1(DK1)出荷開始

2014 年 3 月 13 日
Oculus Rift 対応版公式ビュアーのベータテスター募集開始
2014 年 5 月 22 日
Oculus Rift Project Viewer ビュアー公開DK1 対応、公式ビュアー バージョン 3 ベース
2014 年 7 月Oculus Rift Development Kit 2(DK2)出荷開始

2014 年 10 月 14 日Oculus Rift DK2 Project Viewer 公開
2014 年 4 月Oculus Rift コンシューマ版(CV1)出荷開始

2016 年 7 月 1 日
Oculus Rift Project Viewer 更新DK2 & CV1対応、公式ビュアー バージョン 4 ベース
2016 年 7 月 8 日
フォーラムにて開発中止を発表

現在は、セカンドライフ公式サイトのトップページにあった、“Oculus Rift 対応”の項目も無くなっています。


トップページが変わった様子は、New World Notes でも紹介されています。

New World Notes: Second Life Pulls Official Promotion/Support for Oculus Rift

また、行き先ガイドの「Oculus Rift」の項目も無くなっています。

Exceptional with Oculus Rift | Second Life
(以前はここで、Oculus Rift 推奨の SIM が紹介されていました)

こういった点も考慮しますと今回の出来事は、単純に開発していたビュアーを開発中止(没)にしたというだけではなくて、会社として、セカンドライフでの VR 方面の開発を中止した…ということになりそうな雰囲気です。


開発中止の理由としては、下記の点があげられています。
  • セカンドライフはもともと VR 向けの表示に最適化されていないため、これ以上の改善が困難
  • リンデンラボの開発の主軸は「Project SANSAR」で、セカンドライフでは大きな変革は困難。VR も、まずはサンサールから。
  • SLでの開発は、既存の住人の生活の向上がメイン
この状態で無理やりSL用に Oculus Rift 版を出したとしても、中途半端な品質のままになってしまい、その状態で、

リンデンラボの VR の技術はこんなものなんだ

と思われてしまうのは、今後サンサールを進めていく上でも不本意だという面もあると思いますので、そういった点を総合的に判断して、今回の「開発中止」ということになってしまったのだと思います。


CV1 対応で、せっかくこれからセカンドライフが再注目されると思われていた矢先の出来事だったので、ユーザーにとってはかなり衝撃的な内容になってしまいました。


また、サードパーティービュアーで唯一 Oculus Rift 対応を進めていた「CtrlAltStudio Viewer」も、開発中止が発表されています。

Viewer | CtrlAltStudio

ただし、今回の事態を受けて、急きょ CV1 対応版が公開されました。

天使になりたくて:Oculus Rift CV1 対応 CtrlAltStudio Viewer 1.2.6.43412 Alpha が公開されました

このため、現在セカンドライフで利用可能な Oculus Rift 対応のビュアーは、存在しません。

現在は、CtrlAltStudio Viewer でのみ、Oculus Rift を利用可能です。


サンサールが落ち着いたら、セカンドライフでもまた VR 向けの開発を再開してくれるかもしれませんが…、
当面は、そういった部分はサンサール側で見ていくことになりそうな感じです。

2016 年 7月 19 日:Oculus Rift CV1 対応の CtrlAltStudio Viewer 1.2.6.43412 Alpha が公開されましたので、加筆修正しました。
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