お知らせ

2020年5月から、セカンドライフの情報は仮想生活ガイドというサイトにまとめていくように変更しました。
天使になりたくてのこれまでの情報は今後も過去ログとして残しておきますけれど、新しい情報は仮想生活ガイドをご覧ください^^

2017年11月20日月曜日

セカンドライフで現在進行中のプロジェクト(2017 年 11 月 20 日版)

2017 年 8 月 1 日に次世代プラットフォーム「サンサール(SANSAR)」のクリエータベータ版が公開されましたが、セカンドライフもまだまだ改良のための様々なプロジェクトが進行しています。

今回は、そちらをご紹介します^^

Animesh

セカンドライフでは、プリムやメッシュのオブジェクトにはアバターのようなスケルトン(ボーン)が無いため、これまではオブジェクトに生き物のようなアニメーションをさせようとすると、
  • 手足などをパーツ分けしたキャラクターを作ってスクリプトで動かす
  • スカルプ用のテクスチャーを複数用意してそれを切り替えてアニメーションさせる
  • メッシュを複数用意して、それらの表示/非表示を切り替えてアニメーションさせる
  • 風の影響を受ける部分は、フレキシブルプリムを組み合わせて動かす
といった作業が必要でした。

これらは、作成する手間がかかるのはもちろん、ビュアーで表示するのもそれなりに負荷がかかってしまっていました。

そこで、どうせ描画の負荷がかかるのであれば、アバターと同じようなボーンをメッシュで利用出来るようにしたらいろんな物が表現出来ていいんじゃないの?というところから生まれたのが、この Animesh プロジェクトです。

Join the Project Animesh Beta - New Support for Animating Mesh Objects - Featured News - SecondLife Community
Animesh User Guide - Second Life Wiki

Animesh は、Rigged/Fitted Mesh としてアップロードしたメッシュオブジェクトに、Bento ボーンを組み込んでアニメーション出来るようにする仕組みです。

Animesh の特徴は、下記の通りです。
  • Rigged Mesh/Fitted Mesh のオブジェクトを Animesh として動かすことが出来ます。
  • 一つの Animesh オブジェクトに対して、一つの Bento ボーンが割り当てられます。
  • Animesh のアニメーションは、アバター用のアニメーションを使用することが出来ます。
  • Animesh は、Rez した状態でも、アバターに装着した状態でも、アニメーションさせることができます。
  • Animesh のアニメーションの制御は、LSL で行なうことが出来ます。
Animesh を使用すると、空間内に置いてあるオブジェクトを Bento ボーンで自由に動かすことが出来ます。
動物などの表現がよりリアルになるのはもちろん、ディズニーアニメのように家や木々などがダンスするアニメーションなども作成可能です。

これはアバターではありません。Animesh のオブジェクトです。

また、アバターに装着するタイプのペットなども、アバターのボーンの影響を受けることなく自由に動き回らせることが出来ます。

こういったオブジェクトを作成しようとすると、今までは前述の通り大変な労力が必要になっていましたが、これからはアバターと同じように作ることが出来るようになります。
アバター用のアニメーションの資産がそのまま利用出来るというところも、大きなポイントですね。

Animesh は、セカンドライフの表現の幅を大きく広げる機能だと思います^^


Animesh の機能は現在、ベータ版として公開されています。

2017 年 10 月 19 日に Animesh のプロジェクトビュアーが公開されました。

Linden Lab Official:Alternate Viewers - Second Life Wiki
(Second Life Project Animesh Viewer が Animesh ビュアーです)

Animesh は、現在はこのビュアーでのみ閲覧と作成が出来ます。
また、ベータグリッドの一部の SIM でのみテストが出来ます。

テスト用の SIM ではリンデン製のサンプルが配布されていますので、誰でも Animesh を体験することが出来ます。

テスト用の SIM の中央に置いてある箱から、Animesh のサンプルを貰えます^^

Animesh のサンプルとして貰えるものです。
人間、恐竜、熊のぬいぐるみがサンプルとして用意されています。

Animesh のオブジェクトは、Rez することで動き出します。




ちなみに Animesh は、ただオブジェクトを動かすことを目的として作られているものではありません。

Animesh でオブジェクトをアバターのように振る舞うことが出来るようにするのは第一段階で、その先には、“アバターと同等の機能を持った本格的な NPC”という大きな目標があります。

ノンプレイヤーキャラクター - Wikipedia

リンデンが計画している NPC は、下記の内容のものです。
  • Animesh オブジェクトに、アバター相当の概念を持った「NPC」機能を追加する。
  • NPC アバターにインベントリを用意して、そこにNPC 用の持ち物を持たせることが出来るようにする。
  • NPC 用持ち物の中から、NPC アバターに装着出来る服を指定することが出来るようにする。シェイプでメッシュの形状を変化させることも出来るようにする。シェイプで変えた体形に合わせて、Fitted Mesh の衣装も装着可能にする。後述のベイク済みテクスチャーで、スキンやシステムレイヤーの服なども利用可能にする。
現在は、あらかじめ全身の形を作り込んだ人形のオブジェクトを配置することで NPC 的なキャラクターを表現していますが、この NPC が完成すると、普通のアバターのようにお着替えも出来てしまう NPC キャラクターを作ることが出来ます。

もちろん人型のキャラクターだけでは無くて、車にカスタムパーツを付けるというようなことも後から出来るようになりますので、こちらも使い方次第で表現力を大幅に広げることが出来ると思います。

もちろん、これら全てを今すぐ実現するのは無理ですので、まずはその一歩として Animesh の計画が進行中です^^


ベイク済みテクスチャーの拡張


アバターのスキンやシステムレイヤー服などは、サーバー側で1枚のテクスチャーに焼きこまれて(ベイク)、ビュアーのアバターに適用されます。

Firestorm では、ベイク前とベイク済みのテクスチャーをそれぞれ見ることが出来ます。
赤枠の部分が、サーバー側でベイク済みのテクスチャーです。

このベイクシステムを拡張する計画が進行中です。

新しいベイクシステムの特徴は、下記の通りです。
  • ベイク済みテクスチャーの解像度を 512x512 ドットから 1024x1024 ドットに拡張
  • ベイク済みテクスチャーをメッシュに適用出来るようにする
現在のベイクシステムは、ベイク後の画像の解像度は 512x512 ドットです。
これは、スキンなどのテクスチャーが 1024x1024 ドットの解像度をもっていても、アバターに適用される段階では 512x 512 ドットになってしまうということです。

そのため、メッシュアバターで使用されているような 1024x1024 ドットのテクスチャーをそのまま適用するものと比べると、見劣りしていまいます。
そこで、ベイクシステムの画像の解像度を 1024x1024 ドットに拡張する作業が現在行われています。

これが出来ると、クラシックアバターでも、メッシュアバターと同等の品質のスキンなどが利用出来るようになります。

1024x1024 ドットに拡張する作業が終わった段階で、その次のステップとして、ベイク済みテクスチャーをメッシュに適用出来るようにシステムの改良が行なわれる予定です。

この仕組みが出来ると、クラシックボディー用のスキンやシステムレイヤー服が、メッシュにテクスチャーとして適用出来る状態が出来ます。

これにより、各メッシュボディー専用のアプライヤがもういらなくなります!
クラシックアバター用とかメッシュアバター用とか、そういうことを気にする必要がなくなります。
これは、着替えにとっては大きな進歩です^^

またクリエーターさんも、各ボディー毎にスキンやレイヤー服を用意しなくてよくなりますので、そういう面でもメリットは大きいです。

さらに、メッシュにベイクが出来るということは、Animesh にもベイク済みテクスチャーが適用出来るということになりますので、NPC の見た目のカスタマイズにも利用することが出来ます。

テクスチャー1枚の話なんですけれど、応用範囲がかなり広い感じですので、今注目されているプロジェクトの一つです^^


Enhanced Environment Project


セカンドライフでは、WindLight という仕組みでリアルな空や海の表現が行われています。


この WindLight をさらに拡張するプロジェクトが、「Enhanced Environment Project」(EEP)です。

EEP では、下記のことが計画されています。
  • WindLight の設定をアセット化可能
  • 区画毎に WindLight の設定が可能
  • 空や雲、太陽や月のテクスチャーを変更可能
  • LSL で WindLight の設定を変更可能
  • これまでの 1日 4 時間サイクルから、最大 24 時間/7日サイクル(1 週間)に時間の枠を拡張
  • 海の設定もデイサイクルで変更可能
  • ゴッドレイの表現追加
これまでも、空や海の色を変えたり、雲の量を変えたり、時間を固定にするなどの設定を行なうことで、様々な環境の表現を行なうことが出来ました。

ただ、より世界観に特化した環境を作りたい場合にはそれだけでは物足りないということで、スカイボックスを別途設置して、独自の空を表現していたことも多いと思います。

EEP では、空などのテクスチャーを自由に変更することが出来るようになりますので、こういったスカイボックスが必要なくなります!

さらに、WindLight の設定が区画毎に設定出来ますので、自宅の区画だけはいつも夕焼けといった設定も出来るようになります。

他にも、デイサイクルが最大1週間に拡張されたり、WindLight が LSL から変更出来たりと、いたれりつくせりの内容が現在準備中です。

ここまで出来ると、自分で作るのはちょっと無理かな…って思ってしまうかもしれませんが、そこも大丈夫!
WindLight の設定がアセット化されて、普通のアイテムのように自由に配布が出来るようになります。
もちろん、マーケットプレイスなどでの販売も出来るようになります。

スカイボックス屋さんは、これからは WindLight アセット屋さんに変わらないといけない感じになりそうです。

ファンタジーや SF 世界のような幻想的な空も、今後は Windlight で作ることが出来るようになります^^

EEP に対応したビュアーは、近日公開予定です。


グリッド全域でのゲーム体験


「体験(Experiences)」は、これまでは Experience Key が設定した SIM または区画でしか利用することが出来ませんでした。

天使になりたくて: セカンドライフ公式ビュアー バージョン 3.8.0 が公開されました
天使になりたくて: 「Experiences(体験)」用のコンテンツの作り方

特定のエリアの中で遊ばせたいという場合にはこれでもいいのですが、セカンドライフの世界全体で遊べるゲームを作りたい!という場合には、これまでの「体験(Experiences)」機能では作ることは出来ませんでした。

リンデンラボはこの仕組みを改良し、セカンドライフのメイングリッド全体で利用出来る「体験(Experiences)」機能を公開しました。

2017 年 9 月 16 日から始まったリンデンラボ公式のインワールドゲーム「Tyrah and the Curse of the Magical Glytches」(TCMG)で体験することが出来ます。


Introducing a New Grid-Wide Experience - Tyrah & the Curse of the Magical Glytches - Featured News - SecondLife Community
Linden Lab Official:TCMG - Second Life Wiki

TCMG では、メイングリッドのさまざまな SIM で、「体験(Experiences)」機能を使ったゲームをプレイすることが出来ます。
まるで、リンデン版ポケモン Go のようなゲームです。

現在はリンデンラボが用意した場所でのみプレイ可能ですが、今後は、住人の土地でも TCMG のゲームのキャラクター“グリッチ”を発生させてプレイヤーを呼べるようになるそうです。

また将来的には、グリッド全域でのゲーム体験が出来るコンテンツを住人も自分で作れるようになると思われます。

今までの区画や SIM に縛られた形では無くて、セカンドライフの世界全てを舞台にすることが可能になりますので、今までにない“体験”が出来るようになるはずです^^


64bit 版公式ビュアー


セカンドライフの公式ビュアーは、これまでは 32bit 版のビュアーしかありませんでした。

32bit 版のアプリケーションでは、最大 4GB までのメモリしか扱えません。
これは、セカンドライフビュアーも同様です。

セカンドライフでは、画面に表示するためのテクスチャーやメッシュ、アニメーション、サウンドなどの大量のデータを、メモリ上で同時に扱う必要があります

メモリが足りない状況では、必要なデータを HDD のキャッシュやネット経由から何度も読込みなおしたりして、やりくりを行ないます。
そういった処理はパフォーマンスが低下したりするのはもちろんですけれど、処理が複雑になるため、クラッシュなどの不具合が発生しやすくなります。

最近の OS は 64bit になって、扱えるデータ量もパソコンに搭載出来るメモリの上限まで使えるような感じになりました。
8GB はもちろん、16GB や 32GB といった大容量のメモリを搭載すると、アプリケーションはその上限までメモリを確保出来るようになります。
そのため、大容量のデータもメモリ上だけでサクサク扱えるようになります。

64bit の環境は、64bit 版として作られたアプリケーションのみ利用出来ます。

これまでは 64bit 版の OS を使用していても、公式ビュアーは 32bit 版しかありませんでしたので、その恩恵を受けることは出来ませんでした。

ただ、リンデンラボも公式ビュアーの 64bit 対応は重要な一歩と考えていて、昨年から開発が進行していました。
そして現在は、リリース候補版が公開されています。

Linden Lab Official:Alternate Viewers - Second Life Wiki
(Second Life Alex Ivy Viewer が 64bit 版公式ビュアーです)


64bit 版の公式ビュアーでは、大容量のデータが扱えるようになった関係で、安定性が向上すると同時に、描画のフレームレートもかなり改善されています。

わたしの環境では、既存の 32bit 版公式ビュアーと比較すると、2倍のフレームレートが出ています。
従来は 20fps 出ていた場所だと、同じ設定で 40fps ほど出る感じです。
これはかなりうれしい改善です^^

まだリリース候補版の段階ですけれど、公式ビュアーは重いという理由で避けていた方は、ぜひ試してみてください。

ちなみに、Firestorm などにはこれまでも 64bit 版がありましたけれど、これは公式ビュアーの 32bit 版をベースに、それぞれのサードパーティが独自に作成していたものです。

公式ビュアーの 64bit 版はそれらとは関係なく、全ての要素が 64bit 対応になるように新しくリンデンラボが作ったものです。
そのため、公式ビュアーの全ての機能が 64bit 版として利用出来ます。

64bit 版公式ビュアーがリリースされた後、公式ビュアーは下記の形で提供されるようになります。

Windowsしばらくは 32bit 版も配布されます。ただし、将来的には 64bit 版のみになります。
Mac64bit 版公開と同時に、32bit 版は配布終了になります。
LinuxMac と Windows の 64bit 版公開後、コミュニティーベースで開発が行なわれます。

Mac では、64bit 版公開と同時に 32bit 版はサポート終了になりますので、もしまだ 64bit の環境に移行されていない方は、なるべく早めに新しい環境を用意された方がいいです。

Windows の方は、まだまだ 32bit 環境の人が多いということで、もうしばらくは平行して 32bit 版と 64bit 版がリリースされるそうです。
ただし、今後もずっと 32bit 版が提供され続けられるわけではありませんので、32bit 版 Windows の方も今のうちに 64bit の環境に移行されておいた方がいいと思います。

今後はサードパーティー製の 64bit 版ビュアーも、64bit 版の公式ビュアーをベースに作成が行われます。
サードパーティーによっては、“今後は 32bit 版はサポートしない”というところも出てくるかもしれませんので、その辺もチェックが必要になると思われます。


360 度スナップショット


現在のセカンドライフビュアーは、カメラから見た一方向の視点の写真しか撮影することが出来ません。

これを、前後上下左右全ての視界を一度に撮影して、その場にいるような雰囲気の 360 度パノラマ写真を簡単に撮れるようにしようとしているのが、「Second Life Project 360 Snapshot」です。

Linden Lab Official:Alternate Viewers - Second Life Wiki
(Second Life Project 360 Snapshot Viewer が 360 度スナップショットビュアーです)

普通のスナップショット(SS)を撮影するように、簡単に 360 度スナップショット画像を撮影することが出来ます。

「360° Snapshot」にチェックを入れると、360 度スナップショット画像モードになります。

保存する画像のサイズを選択することが出来ます。

360度スナップショットビュアーで撮影された画像

現在は、ローカルの環境へ 360 度パノラマ画像のファイルを保存することが出来ます。
今後は、ビュアー内から直接 Flickr 等へのアップロードがサポートされる予定です。

その場にいるような情景の撮影が出来ますので、セカンドライフの魅力を伝えるのには大きな効果が期待出来ると思います^^


インフラのクラウド化


セカンドライフのシステムは、2000 年前半に作られたリンデンラボ独自のシステムをベースにしています。

メッシュやテクスチャー、アニメーションやサウンドなどのアセットは CDN からの配信に変わりましたが、
  • ログインサーバーやデータベースなどのシステム
  • シミュレーター(SIM のあるサーバー)
は、現在もリンデンラボが契約しているアメリカのデータセンター内にサーバーが設置されていて、そこを利用する形になっています。

サーバーのハードウェアの設置/管理まで自前で行なっているということは、他社に無い独自のシステムを構築出来るというメリットがある一方、システムの変更を行ないたい場合は、既存の仕組みからの制約に影響されやすいという欠点もあります。

また障害発生時は、データセンターに行ってハードウェアを交換しないと対応出来ないということもあったりしますので、セカンドライフのように常時動いていないといけないというサービスでは、大きなデメリットが発生してしまうこともあります。

これらの問題を解決するため、最近はシステムを Amazon などが行なっているクラウドサービス上で構築するという流れが主流になっています。

クラウドコンピューティング

クラウドサービスを利用すれば、ハードウェアの設置や管理という手間はかからず、サーバーを増設したい場合も“ボタン一つで増設”といったことも実現出来ます。

実際リンデンラボでも、サンサールでは Amazon の AWS サービスを利用して、セカンドライフの SIM に相当する「Experiences」のインスタンスをすぐに増やしたりすることが出来るようになっています。

こういった仕組みを、今度はセカンドライフにも導入しようという計画が、現在進行中です。

具体的にはまだ、“こういう部分が移行中ですよ”という情報は無いのですが、こういったクラウド化を行なうことで、自前のシステムで管理していた時よりもコストを削減することで、土地の値段を下げようという構想があるようです。

あれ?それって、
サンサールがセカンドライフとの差別化として売り文句にしてた部分じゃなかった?

と思ったあなた、そうなんですよw

セカンドライフでこの部分までやっちゃったら、サンサールってもう、“絵がきれいな箱庭”ってだけになっちゃうんですよね。

それでもやる!って決めたということは、サンサールはもしかしたら、将来的にはセカンドライフに吸収されていくんじゃないのかな?って思わせるような、そんな流れになってきています。

ユーザーが望んでいるのは、セカンドライフのままで土地が安くなることですので、これが実現されるなら、サンサールはもういらないかもw

もちろん、サンサールがあったからこういう部分がセカンドライフの方にフィードバックされているのかもしれませんので、そういういい関係になるといいですね^^


いかがですか?

いずれもまだ開発中のものですので、ここに書かれている内容から変わる部分もあるかもしれませんけれど、これらの内容が現在実際にリンデンラボで開発が行われています。

セカンドライフは、まだまだどんどん変化していきますよ^^
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2017年11月8日水曜日

[プレミアムアカウント特典]取引履歴の保存期間が 90 日(3 ヶ月)に延長されました

2017 年 11 月 8 日、プレミアムアカウントの特典として、取引履歴の保存期間が 90 日(3 ヶ月)に延長されることが発表されました。

New for Premium Subscribers: 90-Day L$ Transaction History - Featured News - SecondLife Community

32 日90 日

この施策は、本日からすでに適用されています。


この変更は、プレミアムアカウントのみです。
ベーシックアカウントは従来通り、32 日のままです。

ベーシックアカウント32 日
プレミアムアカウント90 日(3 ヶ月)

お店などをしていて取引履歴を残しておく必要がある場合、1 カ月毎に落とさないといけないということが分かっていても、

うっかり取り忘れてしまった!

という経験をされている方は少なくないと思います。

“取引履歴を保存出来る期間を延ばして欲しい”という要望は昔からリンデンラボに寄せられていて、2014 年 4 月に取引履歴がリニューアルされた際に、それまでの 30 日から 32 日に延長されました。

Try Out the New Transaction History Page - Tools and Technology - SecondLife Community
New Transaction History - Second Life Wiki

ただそれでも、取り忘れの根本的な解決策にはならなくて、“保存期間をもっと伸ばして欲しい!”という要望は引き続き出ている状態でした。

今回、プレミアムアカウントだけですが 3 ヶ月と大幅に伸びることになりましたので、今までみたいに毎月取引履歴を落としておくような流れにしておけば、取り忘れになってしまうということは大幅に減るのでは無いかなと思われます。

こういった改善は、うれしいですね^^

取引履歴をしっかり残したいアカウントで、まだプレミアムアカウントにされていない方は、ぜひこの機会に検討してみてください。
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2017年11月6日月曜日

LindeX とクレジット処理での手数料が再度値上げされます

2017 年 11 月 3 日、LindeX とクレジット処理での手数料が再度値上げされることが発表されました。

Exciting Improvements to SL & Fee Updates to Enable Even More - Featured News - SecondLife Community


値上げの内容は、下記の通りです。

開始時期
L$ の購入手数料US$0.60US$0.992017 年 11 月 3 日から
クレジット取引手数料取引あたり 1.5%
最少額 US$3
最大額 US$25
取引あたり 2.5%
最少額 US$3
最大額 上限なし
2018 年 1 月 3 日から

※どちらも、トランザクション毎です。“手数料”という名称ですが、いずれもリンデンラボの“収入”となるもので、クレジットカードや為替の手数料ではありません。


新しい L$ の購入手数料は、公式ブログの記事が掲載された日、2017 年 11 月 3 日からすでに適用されています

L$ を購入する際、1 回毎に US$0.99、つまり日本円だと 1 回 100 円ほど掛かるようになりました。

2016 年 4 月 10 日までは 1 回 US$0.30(約 30 円)でしたので、1 年半ほどで 3 倍強の値上げです。

天使になりたくて: LindeX とクレジット処理での手数料値上げ
天使になりたくて: PayPal/Skrill への送金手数料、L$ の購入手数料が値上げされます

リンデンドルをこまめに購入している人にとっては、結構痛い出費になってきた感じだと思います。
毎回 100 円ほど手数料が掛かってしまうことを考えながら、ある程度まとめて購入されるようにされた方がいいと思います。


新しいクレジット取引手数料は、来年(2018 年)の 1 月 3 日から適用されます。

こちらは、1 回 2.5% へと手数料が引き上げられたと同時に、取引手数料の上限である「最大額」がなくなりました。

取引手数料の上限が無くなったというのは結構大きな変更で…、
たとえば、US$2000 ドルを Paypal に送金する場合、これまでは本来 US$30 の手数料がかかるはずだったところが上限額 US$25で収まっていた感じだったのが、その上限がなくなるため、新しい手数料ではなんと US$50 も掛かってしまうということになります。

有名店や SIM の運営などの大きなビジネスをしている人にとっては、結構影響がある額の手数料になってくると思います。
もしかしたらこの影響で、SIM の土地のレンタル料金が値上げされるといった影響が出てくるかもしれません。

今回の値上げは、消費者にとっても、クリエーターや土地オーナーにとっても、かなり影響が出てくる内容だと思います。


公式ブログの記事の中で語られている、今回の値上げの理由は、
  • 資金の流れを健全に保つのにコストが掛かってしまうということへの対策費用
  • セカンドライフの将来への投資
です。

前者は、前回値上げを行なった際の理由と同じです。

後者は、今回新しく出てきた理由です。
セカンドライフは現状で進化は終わりでは無くて、
  • グリッドワイドゲーム
  • Animesh
  • Environmental Enhancement Project(EFP)
  • インフラのクラウド化
などなど、今後も様々な部分で改善が行なわれていく予定になっています。

しかし、プライベート SIM の数が縮小し続けている今、その開発費を捻出するのが難しくなりますので、それを経済の方からも支えて欲しいというリンデンラボの姿勢の変化の現れだと思われます。

現時点だけで見れば、ユーザーに負担を強いる内容になっていますが、セカンドライフで一番のネックになっている土地の値段の引き下げに繋がる改善も“クラウド化”という部分で行なわれているようですので、それを考えれば、今はリンデン的にもユーザー的にも踏ん張りどころという感じだと思います。

セカンドライフがこれからも安定して継続して発展いくためにも、“リンデンラボを支える支援金”的なイメージで「手数料」を考えてあげられたらいいのではないでしょうか。

もちろん、節約出来るところはした方がいいと思いますので、換金の回数をまとめるなど上手に手数料を抑えながら、これからのセカンドライフを支えていけたらいいのかなって思います^^
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2017年11月1日水曜日

セカンドライフ公式ビュアー バージョン 5.0.8

2017 年 10 月 11 日、セカンドライフ公式ビュアー バージョン  5.0.8 (329115) が公開されました。

セカンドライフ公式サイトのダウンロードページからダウンロード出来ます。

Downloads | Second Life

今回のバージョンは、メンテナンスビュアーの内容が取り込まれました。

Release Notes/Second Life Release/5.0.8.329115 - Second Life Wiki

55 件の不具合の修正や改良などが行なわれています。
主な変更点は、下記の通りです。

新機能

アニメーション情報の改善

開発メニューのアニメーション情報が改善されました。

アニメーション情報は、開発メニューの

[アバター]ー[アニメーション情報]

で表示出来ます。

  • アニメーションの UUID が表示されるケースで、自分のアバターでも「00000000-0000-0000-0000-000000000000」と表示されてしまっていました。自分のアバターでは正しい UUID で表示されるようになりました。
  • インベントリのアニメーション情報は、アニメーション名で表示されます。
  • インワールドのアニメーション情報には、「(in-world)」という表示が付くようになりました。

他のアバターのアニメーションの UUID は、これまで通り「00000000-0000-0000-0000-000000000000」で表示されます。

LSL では、アニメーションは UUID では再生することは出来ません。
そのため、この機能で UUID が見えていても問題はありません。

インベントリの機能拡張

  • インベントリに「WORN」タブが追加されました。現在装着しているものがどのフォルダにあるものかが一目で分かるようになりました。機能的には、Firestorm にあるものと同等です。
  • インベントリのフィルターで、「Created by me」「Created by others」の条件が設定出来るようになりました。
  • インベントリの検索で、「Name」「Creator」「Description」「UUID」での絞り込みが出来るようになりました。

進行中のインフラ整備

  • 最小キャッシュサイズが 64MB から 256MB に変更になりました。デフォルトキャッシュサイズも 512MB から 1024MB に変更になりました。また、キャッシュのバージョンガードも追加されました。ビュアーのキャッシュの改善作業は現在も進行中です。
  • ビュアーは、セカンドライフのサービス停止中(メンテナンスや障害発生時)にログイン処理を何度も呼び出さないようになりました。
  • ロギングの変更とクリーンアップが行われました。


奇妙な UI の挙動の修正

  • SLVoice のプロセスがクラッシュした場合、ボイスチャットの「話す」ボタンを無効状態にします。
  • 内蔵 Web ブラウザで半角スラッシュを入力した際、フォーカスがチャットウィンドウに移ってしまう不具合を修正しました。
  • クリーンインストールでは、ログイン認証情報は保存されていなかったのを修正しました。
  • インベントリとマーケットプレイスのリストウィンドウで、スクロールエリアが小さい場合のスクロールバーの挙動が修正されました。
  • ビュアーの言語が英語以外に設定されている場合、ヘルプメニューのバグを報告するから開く JIRA の投稿ページでビュアーのシステム情報が切り捨てられていたのを修正しました。
  • 「Second Life について」で、日時の表示が全ての言語で正しく表示されるようになりました。

その他の奇妙な部分の修正

  • オートパイロットの移動先が隣の SIM だったあばい、SIM を越えたところでオートパイロットが止まっていたのを修正しました。
  • アバターが座っているオブジェクトを編集モードで数値で動かした場合、オブジェクトの動きにアバターが追従しない不具合を修正しました。
  • 座っている時にアバターの性別を変更すると、再ログインするまでアニメーションが壊れていたのを修正しました。
  • アイテムをカット状態にしたあと削除して、その後ゴミ箱を空にしても、そのアイテムだけは完全に削除することが出来ない不具合を修正しました。現在は、カット状態のアイテムも完全に削除することが出来ます。
  • フレキシプリムは、高フレームレートの環境で激しく揺れていました。現在は、60fps を越えないようになりました。
  • 自分自身のアバターを、描画の例外リストに追加することが出来てしまっていました。これを出来ないように修正が行なわれました。

バグ修正

  • 内蔵 Web ブラウザでビデオを再生した場合、ブラウザのウィンドウを閉じた後は再生を継続しないようになりました。
  • ログインしたグリッドの検索が利用出来るようになりました。
  • 開発メニューの「コンソール」の「リージョン情報をデバッグコンソールへ」「グループ情報をデバッグコンソールへ」「性能情報をデバッグコンソールへ」が選択された場合、デバッグコンソールが自動的に開かれるように変更されました。
  • ビュアーのインストール先が Unicode のパスだった場合の様々な不具合が修正されました。
  • appdata パスにユニコード記号が含まれている場合、クラッシュレポートは生成されず、送信もされませんでした。現在は修正されています。
  • 様々なクラッシュの修正と、投機的なクラッシュの修正が行われました。
  • アウトフィットギャラリーでメモリリークが発生していました。それはもう起きません。
  • アウトフィットギャラリーは、アウトフィットのために写真を複製する場合がありました。その挙動はもうありません。
  • マーケットプレイスのリスティングを削除する際、「フィルタされたアイテムを削除する前に確認する」ダイアログが表示されなくなりました。
  • 「アバターを選択」ウィンドウに、いくつかの修正を加えました。
  • 土地情報の「オプション」タブにある「検索に区画を表示」のチェックボックスの状態が、土地オーナー以外には正しく表示されていなかったのが修正されました。
  • 不足している翻訳を追加しました。

今回も、様々な改良や修正が行なわれています。
気になる部分がありましたら、ぜひ最新版に更新してみてください^^
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2017年9月23日土曜日

【重要】セカンドライフのアカウントのセキュリティについての重要なお知らせ

セカンドライフでは以前から、公式サイトやマーケットプレイスに偽装したフィッシングサイトへの誘導メッセージがグループ IM で流れるような形でのフィッシング詐欺が横行しています。

それに加えて新たに、セカンドライフビュアー内のポップアップウィンドウの仕組みを利用して、“あなたのアカウントが侵害されたので、サポートに連絡してください”というメッセージと共に、リンデンラボの番号ではない偽の電話番号を表示するフィッシング詐欺が出てきたそうです。

An Important Reminder About Account Security - Featured News - SecondLife Community

“ポップアップウィンドウ”というのがどういうものなのかの詳細は、公式ブログの記事では詳しく解説されてはいないのですが…、

本当にアカウントが乗っ取られたなどの問題が発生した場合、このような形でリンデンラボからビュアー内に通知が出ることはありません。

ここで表示される電話番号に電話をすると、アカウントの情報を聞きだされてアカウントを乗っ取られてしまう危険性がありますので、こういったメッセージが出た場合は絶対に電話をしないようにしてください。

アカウントを侵害されたと感じた場合は、セカンドライフ公式サイトのサポートチケットから問い合わせを行なうようにしてください。

サポート案件の新規作成 | Second Life ヘルプ
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【重要】セカンドライフ公式ビュアーを公式サイトでダウンロードした際に、“安全でないアプリ”扱いされた場合

セカンドライフ公式ビュアーで利用されていたコードサイニング証明書の有効期限切れにともない、Windows Defender SmartScreen でセカンドライフの公式ビュアーが“安全でないアプリ”扱いされるようになってしまいました。

Important: New Windows Viewer Installs May Generate Warnings - Featured News - SecondLife Community

「コードサイニング証明書」というのは、“このアプリケーションの内容は全て、たしかにリンデンラボが開発したものです”ということを証明するためのものです。

きちんとしたコードサイニング証明書があるアプリケーションは、特別な操作は必要なく Windows にそのままインストール出来るようになっています。

しかし、コードサイニング証明書が無かったり、有効期限が切れているなどの正しくないコードサイニング証明書がアプリケーションに付いている場合は、Windows に標準で搭載されている「Windows Defender SmartScreen」という機能でその実行がブロックされるようになっています。

Windows 10: OS レベルで悪意のあるサイト、アプリをブロック - SmartScreen フィルター - 日本のセキュリティチーム

この際に表示されるのが、公式ブログで紹介されている「Windows によって、コンピューターが保護されました(Windows protected your PC)」といったメッセージが書かれた青い画面です。

通常はこの画面が出た際には、今実行しようとしているアプリケーションは悪意のある人が作った(改ざんした)プログラムかもしれませんので、実行を許可しないのが正しい選択です。

しかしこのままでは、これからセカンドライフの公式ビュアーをインストールしようとする人はもちろん、新しいバージョンにアップデートしようとする人も、公式ビュアーを利用出来なくなってしまいます。

リンデンラボは、すでに新しいコードサイニング証明書を取得して公式ビュアーに適用済みだそうですが、コードサイニング証明書は単にアプリに適用するだけではダメで、このプログラムを利用している人がある程度増えるまでの間は、引き続き SmartScreen での警告が出てしまうそうです。

なるべく早く出なくなる方がいいのですが、どれくらいの人が利用するようになったらこの画面が消えるのかはマイクロソフト社次第なので、リンデンラボの方では分からないそうです。

そのため、もしこの SmartScreen の画面が出た際は、セカンドライフ公式サイトからダウンロードした公式ビュアーに関しては、「実行(Run anyway)」を選択してくださいということです。

この現象が発生するのは、Windows のみです。
Mac や Linux では発生しません。
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【重要】米国外のSLユーザーでクレカ利用者、2017 年 9 月 30 日以降の支払いで問題が発生する可能性があります

国際決済システムの予期せぬ変更により、米国外のセカンドライフユーザーでクレジットカードを利用している人の一部は、2017 年 9 月 30 日以降の引き落としで支払い出来ない問題が発生する可能性があるそうです。

Important Update for International Credit Card Users - Featured News - SecondLife Community

影響を受けるのは、セカンドライフでクレジットカードを使用して支払いが行われる部分全てです。
  • インワールドやマーケットプレイスでの L$ の購入
  • プレミアムアカウントの支払い
  • メインランドの土地の支払い
  • プライベート SIM の支払い
特に、プレミアムアカウントや土地の支払いが止まってしまうと、アカウント停止といったことにも繋がってしまいます。

これらの引き落としが出来なかった際は、リンデンからメールでその旨通知が来ますので、次回の引き落としの時期にはそのメールが届いていないか必ずチェックするようにしてください。

この問題が発生する場合は、クレジットカードの情報を再度登録し直すことで解決出来ます。

もしそれでも解決しないという方は、サポートに問い合わせを行なってください。

Second Life Help
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LSL の llHTTPRequest の仕様が再度変更されました

2017 年 8 月 29 日にメイングリッド全体に適用されたサーバーソフトウェアのアップデートにて、llHTTPRequest の仕様変更が再度行なわれました。

MIME Type changes for HTTP with LSL - LSL Scripting - SecondLife Community

Release Notes/Second Life Server/17 - Second Life Wiki

LlHTTPRequest - Second Life Wiki

今回の変更点は、下記の通りです。
  • HTTP_MIMETYPE パラメータが適切な内容になっているか、チェックが行なわれるようになりました。
  • HTTP_ACCEPT オプションが追加されました。これを使用すると、スクリプトが期待する MIME タイプをさらに制限することが出来ます。
  • スクリプトへの HTTP リクエストで、Content-Type が正しいものかどうか、許可されているものかどうかがチェックされるようになりました。

許可されている MIME タイプの形式は、下記の通りです。

"type/subtype; parameters"

正しい使用例
  • "text/plain;charset-utf8"
  • "application/x-www-form-urlencoded"
  • "multipart/mixed; boundary=\"---1234567890---\""

間違った使用例
  • "text/application/xml" (MIME タイプ に「/xml」が余計についています)
  • "text/xml charset=utf8" (MIME タイプの最後にセミコロンがありません)
  • "text / xml" (MIME タイプの区切りの前後にスペースが入っています)
  • "text/xml\n" (HTTP_MIMETYPE に改行コードが混入しています)
※これらの場合は、デバッグチャンネルでエラーが発生して、llHTTPRequest から Null キーが返されます。

セミコロンとパラメータは省略可能です。LSL は、オプションのパラメータセクションの内容は検証しません。

インターネットでの通常の仕様通りに llHTTPRequest の動作も変更されました。
LSL や Web で MIME タイプを意図した通信を行われている場合は、この辺を再度確認してみてください。
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2017年9月21日木曜日

セカンドライフ公式ビュアー バージョン 5.0.7

2017 年 8 月 24 日、セカンドライフ公式ビュアー バージョン  5.0.7 (328060) が公開されました。

セカンドライフ公式サイトのダウンロードページからダウンロード出来ます。

Downloads | Second Life

今回のバージョンは、メンテナンスビュアーの内容が取り込まれました。

Release Notes/Second Life Release/5.0.7.328060 - Second Life Wiki

46 件もの不具合の修正や改良などが行なわれています。
主な変更点は、下記の通りです。

様々な不具合の修正

  • マルチバイト(Unicode)のパスにインストールされた場合の不具合を修正
  • 「地域/不動産」ウィンドウの設定が、SIM オーナーやエステートマネージャー以外の人も変更出来るように見えてしまう不具合を修正
  • アウトフィットでの操作、スナップショットの保存、テクスチャーの保存など、たくさんの場所でクラッシュする不具合の修正
  • 会話ウィンドウでの右クリックメニューが正しく表示されるように修正
  • キーボードフォーカスの修正
  • 「Second Life について」を開く際にフリーズする不具合を修正
  • チャットで、アバター名のかわりに SLURL が表示されることがあるのを修正
  • グループ名内の URL 形式の文字列は、どの場所でもクリック出来ないように修正
  • オブジェクトを回転している時に、持ち上げを同時に出来るようになりました
  • グループの役割での厄介な選択不具合を修正
  • グループで「現在位置をランドマーク」を許可した際、テレポートルーティングの上書きが壊れていたのを修正

あなたの悩みの種を解決するもの

  • パーミッションの許可リクエストは、あなたが対応するまで表示され続けます
  • ディスクがいっぱいになってスナップショットが保存出来ない場合は、空のファイルを作成した後、ディスクがいっぱいなので開けてくださいというメッセージを表示するようになりました
  • テクスチャーの表示で比率を拘束していないと、不適切な比率で表示されていたのを修正
  • インベントリから表示されたテクスチャーが、時々完全に読込まれないことがあったのを修正
  • ビュアーのログイン失敗メッセージが更新され、サポートに連絡する際のより正確な情報が記載されるようになりました
  • ローカライズのアップデート

意図的に変更されたもの

  • ゴミ箱内のアイテム数を修正
  • ゴミ箱が満杯の時に、いくつかのケースでそれが表示されていなかったのを修正
  • ゴミ箱のバージョンが同期しなくなった場合の修正
  • ゴミ箱の削除で、セッション毎に警告メッセージが表示されるようになって、うっかりミスで消してしまうことが起きにくいようになりました
  • ゴミ箱を削除した際のメッセージには、削除されたアイテムの数が含まれます
  • フィルタリングされたコンテンツを削除する際の警告を追加

細かいところばかりですけど、いろんな部分が修正されていますので、「ここが気になるなー」というところがある方はぜひアップデートしてみてください^^
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LSL に新機能「llGetObjectDetails(OBJECT_CREATION_TIME/OBJECT_SELECT_COUNT/OBJECT_SIT_COUNT)」が追加されました

2017 年 8 月 22 日、LSL(Linden Script Language)に下記の新機能が追加されました

  • llGetObjectDetails に「OBJECT_CREATION_TIME」「OBJECT_SELECT_COUNT」「OBJECT_SIT_COUNT」パラメータが追加

Release Notes/Second Life Server/17 - Second Life Wiki

llGetObjectDetails は、オブジェクト(プリム)の情報を取得したり設定を行う関数です。

LlGetObjectDetails - Second Life Wiki

今回は、下記のパラメータが追加されました。

OBJECT_CREATION_TIMEオブジェクトの作成日時
OBJECT_SELECT_COUNオブジェクトがアバターに選択されている人数
OBJECT_SIT_COUNTオブジェクトに座っているアバターの数


llGetObjectDetails(OBJECT_CREATION_TIME)


OBJECT_CREATION_TIME を指定すると、オブジェクトの作成日が取得出来ます

ここで言う“オブジェクトの作成日”は、Rez された日時では無くて、アセットとしてオブジェクトを作成した日時になります。

そのため、作成したオブジェクトを複数 Rez しても、OBJECT_CREATION_TIME の値は全て同じになります。

通常はオブジェクトの作成日は特に気にする必要は無いと思うのですが、オブジェクトの作成はメッシュアップロードなどの際にも行われますので、そのオブジェクトがオリジナルであるかどうかのチェックに使えそうな感じなのかな?という気がします。

llGetObjectDetails(OBJECT_SELECT_COUNT)


OBJECT_SELECT_COUNT を指定すると、そのオブジェクトが何人のアバターから選択されているかを取得することが出来ます。

オブジェクトが選択されているか(編集状態になっているか)どうかは、これまで取得することは出来ませんでした。
この機能を使うことで、誰かがオブジェクトを選択しているかどうかを LSL で判別出来るようになります。

オブジェクトが選択状態かを知りたいというケースは普通はほとんどないと思いますが…、
乗り物を編集状態にすると動きが止まってしまうという状態を検出することがこの OBJECT_SELECT_COUNT を使えば出来ますので、そういった用途では非常に重宝される機能のように思います^^


llGetObjectDetails(OBJECT_SIT_COUNT)


OBJECT_SIT_COUNT を指定すると、オブジェクトにアバターが何人座っているかを取得することが出来ます。

これまでも、llGetNumberOfPrims の数からオブジェクト自身のプリム数を引くことでアバターが何人座っているかを求めることが出来ましたが、これからはOBJECT_SIT_COUNT だけで取得出来るようになります。


今回も、あったら便利かなという機能が追加されました。
気になる方はぜひ試してみてください^^
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2017年7月31日月曜日

次世代プラットフォーム「サンサール(SANSAR)」最新情報(2017 年 7 月 31 日)

2017 年 7 月 27 日、リンデンラボはサンサールの新しい紹介ビデオ「Sansar Creator Preview - Anrick」を公開しました。


今回は、クリエータプレビューに参加されている Anrick さんの紹介ビデオです。

Anrick さんは、ロンドンにあるプロダクションスタジオ「UNIT9」の VR ディレクターです。

UNIT9 のスタッフによって作られたコンテンツ「Monkey Temple」が紹介されています。






Monkey Temple は、東南アジアの国にありそうな雰囲気の、猿を神様として祭っている寺院のようなところが表現されています。


広大な空間に作られた寺院の中では、なぜかバスケットボールコートやフットボールコートが用意されていて、それぞれスポーツが出来るようになっています。




単純に情景を作るだけでは無くて、VR の仕組みを活用したインタラクティブなコンテンツを目指しているみたいです。

VR という部分では、今回のビデオの中で、サンサールの画面の中に自分の手が表示されているシーンがありました。



VR 空間の中に自分の手があるかどうかというのは、ゴーグルをはめて操作をする上ですごく大事な点だと思いますので、こういう部分がしっかりサポートされているというところは、良いように思いました^^


今回のビデオの中では、「SANSAR」T シャツを着たアバター以外に洋服を着た女性が登場していますが、こちらも雰囲気的にはデフォルトアバターのようです。



次々と紹介ビデオが出てきて、ほんとにすぐ公開されるの?という疑問が大きくなっていたのですが…、
ここでようやく、なぜかセカンドライフのディレクターの Oz Linden さんからw、公開日の情報が出てきました。

クリエータベータ版は、7 月 31 日の週、つまり今週オープンするそうです!

SL project updates 30/3: TPV Developer meeting - Inara Pey: Living in a Modem World

今週のどこかはまだ決まっていないそうですが、もしかしたら、太平洋標準時の 31 日(月)から動きがあるかもしれませんので、今夜以降、リンデンラボの動向に注目した方がいいかもしれません^^

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2017年7月29日土曜日

LSL の llHTTPRequest の仕様が変更されました

2017 年 7 月 18 日にメイングリッド全体に適用されたサーバーソフトウェアのアップデートにて、llHTTPRequest の仕様変更が行なわれました。

Release Notes/Second Life Server/17 - Second Life Wiki

LlHTTPRequest - Second Life Wiki

Second Life Server 17.07.11.327548 のリリースノートには記載がありませんが、セカンドライフの公式フォーラムにて、Oz Linden さんがこの件について発表されています。

llHTTPRequest changes - LSL Scripting - SecondLife Community

今回の変更点は、下記の通りです。

URL の処理の変更


llHTTPRequest に渡される URL は、Second Life Server 17.07.11.327548 以前のバージョンでは、その内容はチェックされていませんでした。
そのため、本来動作してはいけないスクリプトが動作していました。

Second Life Server 17.07.11.327548 以降では URL が正しく扱われるようになりましたので、これ以降のバージョンでは、本来動作してはいけなかったスクリプトは動作しなくなります。

URL 内の制御文字

制御文字は、改行などの特殊な文字のことです。

URL が正しく処理されていないというバグ(不具合)を利用して、LSL で用意された HTTP ヘッダとして挿入出来るヘッダ以外のものを挿入するために、改行コードが使われていたスクリプトがありました。

Shoutcast 用などのスクリプトで、こういった処理を行なっていたものがあります。
特に、DJ ボード用のスクリプトは、この手法を使ったものが広く出回っています。
こういったスクリプトは、今後は動作しなくなります。

URL 内のスペース

スペース(空白文字)は、URL では使用出来ません。しかし、いくつかのスクリプトではそれらが使用されています。これらのスペースは、「%20」へと変換されました。

もし、他の LSL で返された値にスペースが含まれる場合には、下記の方法で値の置換を行なう必要があります。

string URL = "http://example.com/path?region=" + llEscapeURL(llGetRegionName())
※SIM 名にはスペースが含まれるものがありますが、そういう場合は llEscapeURL で変換する必要があります。

サーバーの仕組みによっては、「%20」ではなくて、「+」に変換しないといけない場合もあります。

ヘッダの値の変更

HTTP_USER_AGENT パラメータの追加

URL の処理の変更により、LSL のバグを利用した HTTP_USER_AGENT ヘッダの追加は出来なくなりました。
そこで、HTTP_USER_AGENT パラメータが新しく追加されました。

HTTP_USER_AGENT パラメータを使用すると、User-Agent ヘッダに任意の値を設定することが出来ます。
User-Agent ヘッダを要求するサーバーでは、このパラメータを利用してください。


Accept ヘッダの挙動を変更

複数の Accept ヘッダを、許可された全ての MIME-type を持つ一つの長い Accept ヘッダにすることで、リクエストを短くしました。

User-Agent ヘッダの値の変更

デフォルトの User-Agent ヘッダが変更になりました。

変更前Second Life LSL
変更後Second-Life-LSL

サーバー側で、 LSL の従来のデフォルトの User-Agent ヘッダ“Second Life LSL”が来ることを前提に処理を行なうような仕組みになっている場合は、サーバー側での変更が必要になります。


セカンドライフでは、ユーザーの間で広く使われているテクニックは、

“バグも仕様のうち”

という感じでそのバグが温存される傾向がありましたが、Oz さんはそれらを本来の形にするのが適切であるという風に考えていらっしゃるようで、llHTTPRequest も本来意図された挙動になるように修正が行なわれました。

通常の Web の仕組みに沿って作られたスクリプトであれば問題は出ないはずですが、もし、バグを利用した方法で処理を行なっているものがあった場合は、修正が必要になります。
DJ ボードのような商品の場合は、その商品を販売しているお店などに、修正版があるかどうかを確認された方がいいです。


もしこの仕様変更によって新しい不具合が発生してしまったという場合には、フォーラムまた JIRA の方で報告を行なってください
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2017年7月24日月曜日

次世代プラットフォーム「サンサール(SANSAR)」最新情報(2017 年 7 月 24 日)

2017 年 7 月 20 日、リンデンラボはサンサールの新しい紹介ビデオ「Sansar Creator Preview - Blueberry」を公開しました。



今回は、クリエータプレビューに参加されている Blueberry さんの紹介ビデオです。

Blueberry さんはリンデンラボも一押しの、セカンドライフで有名なファッションブランドの一つです。

Blueberry - ホーム

Second Life Marketplace - Blueberry : Blueberryxx

昨年は、元リンデンラボ CEO のフィリップ・ローズデールさんが作られている仮想世界「High Fidelity」に進出されるということでも話題になっていました。

New World Notes: Top SL Fashion Brand Developing Project in High Fidelity

今回公開されたサンサールの紹介ビデオでは、「Blueberry Town」というコンテンツの制作風景が紹介されています。


Blueberry Town は、Blueberry さんの個人的な思いを反映させた SIM になっているみたいです。
そこには、セカンドライフで見られるようなファッションブランドとしての Blueberry さんの姿は見当たりません。

もちろん、お店やお店がある SIM を作るためには景観も必要です。

今回はそういう部分がメインみたいですが…、
それにしても、ビデオの中に登場するアバターがサンサールのデフォルトのシャツのままというのは、Blueberry さんの個性を生かしきれていないような気がして、なんだかもったいない気がしますね。

この感じからすると本当に、まもなく公開予定の“クリエータベータ版”では、アバターの着替えなどのカスタマイズは、まだサポートされないのかもしれないですね。

もしその機能があるのであれば、Blueberry さんの事例を紹介するのであれば、

こんな素敵な衣装がサンサールでも身に着けられますよ!

という部分を前面に出して紹介すると思いますので…。

それが今回無かったということは、その機能がまだ出来ていないということの現れかもしれません。

その辺は実際に公開されてみないと分からないですけれど、
この雰囲気だと本当に、

“SL2”

みたいな過度な期待はしない方がいい気がします。


今回の紹介ビデオで唯一の見どころは、VR 環境でのユーザーインターフェースの部分だと思います。



VR 空間上での設定画面のようなものや行き先ガイドが、映像の中に出てきます。

これを見る限りは、VR 空間でのインターフェースはしっかり出来ているような雰囲気ですね。

アバターなどのカスタマイズ以前に、こういう部分がちゃんと出来ていないとその世界を落ち着いて楽しむことが出来ませんので、そういうところはいい気がします^^


チャットや IM の仕組みはすでにあるようですね。


ゴーグルをかぶってプレイすることが前提の VR  の仮想世界では、キーボードが使えないので必然的にボイスチャットだけになってしまうと思いますけれど、VR 機器を持っていないユーザーも対象とする場合はテキストでのチャットなどは重要な要素になりますので、この辺がちゃんと対応しているのは、セカンドライフで長年経験を積んできたリンデンラボらしいですね。


それにしても、「SOON」と言った後に、立て続けに 3 本も紹介ビデオを公開するって、全然 SOON じゃないですね…w

ほんとに、“夏”の間に公開されるのかな???@@
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2017年7月21日金曜日

セカンドライフのデフォルトアバターに新しいアバターが追加されました

2017 年 7 月 6 日、セカンドライフのデフォルトアバターに新しいアバターが追加されました。

More New & Improved Starter Avatars are Here! - Featured News - SecondLife Community

今回追加されたのは、「ルネッサンス(Renaissance)」「ミスティック・ヒーローズ(Mystic Heroes)」「天使と悪魔(Angels & Demons)」をテーマにした、8 種類のファンタジー系アバターです。

左から、「Anna」「Elleria」「Marcus」「Sauin」「Kara」「Feng」「Rhiannon」「Thomas」
 いずれも、ビュアーの「ミー」メニューにある「アバターを選択」から使用することが出来ます。


今回初めて、Bento 製品がデフォルトアバターに追加されました!

“Bento 製品”と言っても、ヘッドやボディーが Bento 製品になったわけではありません。

従来のクラシックボディーをベースに、Bento の機能を使ったアイテムが装備されています。

「天使と悪魔(Angels & Demons)」には Bento 製の羽根、「ルネッサンス(Renaissance)」には Bento 製の馬が装備されています。



「ミスティック・ヒーローズ(Mystic Heroes)」だけは、Bento 製品は付属していません。


新しいデフォルトアバターも、付属しているアイテムは普段使っているアバターに流用することが出来ます。
メッシュ製の髪や衣装はもちろん、新しく追加された Bento 製品も、普段使っているアバターに流用することが出来ます。


Bento 製の羽根や馬は、それだけを装着しただけでは正常に動作しません。
それぞれの元のアバターに付属している AO(Animation Overrider)も装着することで、正しい形で表示されます。

羽根を持ったアバターから馬に乗ったアバターに切り替えた際など、Bento のスケルトンが大きく変化している場合は、これだけでは正しく表示されない場合があります。




その際は、
  1. アバターで右クリックした際のメニューから「スケルトンをリセット」を選択
  2. 歩いてみる
を試してみてください。

それで正常に表示されるようになるはずです^^


それぞれのアバターの描画コストは、下記の通りです。

Anna13485
Elleria17512
Marcus14125
Sauin16233
Kara30059
Feng13817
Rhiannon16215
Thomas16132

いずれも、デフォルトアバターらしく、描画コストが最低限に抑えられています。

Kara はドレスの描画コストが高めになっていますが、それでも公式ビュアーのグラフィック設定の「低」のデフォルトの値 35000 以下ですので、十分低いコストだと思います。

今までのデフォルトアバターの中で一番見た目がいい感じになっていますが、それでもこれだけ描画コストを抑えることが出来ますので、その辺は見習いたいところですね^^

描画コストが低いアイテムということで、新しいデフォルトアバターのアイテムを流用するということにも使えると思います。


「ルネッサンス(Renaissance)」に付属している馬は、通常のオブジェクトとして Rez することも出来ます。


男性用の馬のランドインパクト(LI)は 25、女性用の馬のランドインパクトは 31 です。
ランドインパクトとしては高めですが、ちょっと撮影用に馬が欲しい…というような時には、便利かもしれません。


新しいデフォルトアバターは、アカウントの登録時にも選べるようになっています。


これからセカンドライフを始められる方は、より魅力的になったこれらのアバターから始めることが出来ます。


今回はファンタジー系のアバターでしたけれど、この感じで、普段遣いのアバターの方も改善していって欲しいですね^^
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